デモや米中貿易戦争で不動産や企業に影響

更新日:2019年09月25日
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経済悪化

香港経済はデモや米中貿易戦争の影響を強く受け、景気が悪化しています。不動産に関して今年6~9月の工業物件の売買件数は、昨年度比50%減少、取引総額40%減少、住宅物件市場にも影響が出始めています。香港航空では9~12月の間、上級管理職の給料を20%減給し、地上職には無給休暇を呼び掛け。また、旺角(モンコック)のForever 21が突然閉店したことも大きなニュースになっています。本日のデモ関連ニュース「太子駅で100人以上が抗議活動、少なくとも10名が逮捕」、「アップルデイリー女性記者を男性4名が襲撃」と合わせて以下にお伝えします。

・不動産の将来に悲観 商工業ビルや住宅物件に影響

今年6~9月の工業物件の売買件数は昨年度比50%減少、取引総額40%減少。不動産投資家の吳龍飛氏によると、商工業ビルだけでなく住宅物件にも悪い影響が出始めており、特に100スクエアフィート強(約9~10平米)の「ミニ物件」の需要は減少すると予測しているようです。

・香港航空で給料20%カットや無給休暇呼び掛け

香港航空では9~12月の間、上級管理職の給料を20%減給し、地上職に無給休暇の呼び掛けをおこなっています。香港航空の報道官は「最近の出来事が我々の業務に影響を与えている。渡航需要が減少しているため数ヶ月間は便数を減らし、主要ではないプロジェクトは中止しコスト削減する」と説明。一方、キャセイパシフィック航空では、減給や無給休暇呼び掛けは検討していないものの、8月の利用者数は昨年度比11.3%減となり、地上職の新規採用を見合わせるなどコスト削減に努めているとのことです。なお、香港国際空港の8月の利用者数は昨年度比12.4%減となっています。

・旺角のForever 21が突然閉店、香港から完全撤退

旺角(モンコック)にあるForever 21の店舗が、突然閉店となりました。あまりに突然の閉店に加え、香港からは完全撤退となることから各メディアが大きく報じています。Forever 21は2011年に銅鑼湾(コーズウェイベイ)に3階縦の巨大な旗艦店をオープンし家賃は月額1,380万香港ドル(約1.9億円)という天文学的数字が当時話題となっていました。ちなみに、アメリカの親会社は今年8月28日に破産申請を行っています。

・太子駅で100人以上が抗議活動、少なくとも10名が逮捕

昨晩20時頃、太子(プリンス・エドワード)駅と旺角警察署に100人以上の市民が集まり、デモのテーマ曲を笛で拭いたり、警察に向かって「黒社会(やくざ)」と叫んだりする抗議活動が発生し、少なくとも10名が逮捕されました(13歳の少女も含む)。22時ごろに警察は立ち退くように警告を出しましたが、その場を立ち去らなかった人たちが深夜1時頃に逮捕されました。太子駅や旺角警察署に抗議者が集まる理由としては、8月31日に太子駅のプラットフォームで起きた警察とデモ隊の衝突事件で「失踪者、死亡者がいる」との噂が流れており、噂を信じる市民が太子駅の外で献花を行うなどしています。

・アップルデイリー女性記者を男性4名が襲撃

昨晩、香港メディア「蘋果日報(アップルデイリー)」の女性記者が九龍東部のレストランで男性4名に襲撃され、殴る蹴るの暴行を受け頭部を負傷したと各メディアが報じています。アップルデイリーは民主派のメディアであるとして知られています。また、女性記者はデモ取材を最前線でおこなっていた人物で、先週から不審な電話を受けていたとのこと。襲撃の際に、男性4名はアップルデイリーの創設者である黎智英氏について言及していたとのことです。