香港デモの現状と週末の出来事

更新日:2019年09月09日
LINEで送る
Pocket

香港人権・民主主義法案

9月は中国からの旅行団体が90%減少しているようです。香港内のデモ関連ニュースでは「デモ隊6名が警察に殺されたという噂」、「数週間で地下鉄40駅以上が破壊被害」、「ジョシュア・ウォンが再び逮捕」、「女性団体会長がデモ参加者は他者の人権を侵害していると批判」などのニュースが大きく取り上げられています。週末に発生したデモ関連情報と共に以下にお伝えします。

・観光客数31%減。中国からの旅行団体は90%減

商務及経済発展局のエドワード・ヤウ局長は、海外からの観光客数が7月末に前年度比26%減となり8月初旬は31%減に悪化したと発表。8月のホテル利用率は昨年度比20~30%減であり、ホテル売上は40%減になると予想。また、香港旅遊業議会は9月の第1週目は中国からの旅行団体数が昨年比90%減、一日平均は16団体だったと発表。香港旅遊業議会のジェイソン・ウォン会長は「2003年のSARS流行よりも悪いと思える衝撃的な数字だ。観光業の雇用状況が心配だ」とコメント。

・デモ隊6名が警察に殺されたという噂

香港メディアSCMPが、インターネット上で「警察にデモ参加者6名が殺された」という噂が広まっており、香港政府が「悪意のある無責任な噂で非常に遺憾」と断固否定していることを伝えました。噂は救急の担当職員がデモの負傷者数を10人から7人に減らしたため「3人の行方は?」という疑問から発展。また、ある女性が香港メディアHong Kong Free Pressの生中継中に「警察に処刑された6人のうち1人は私の友人。両親は遺体を見ることもできない」と主張し、噂はさらに拡大したそうです。

・数週間で地下鉄40駅以上が破壊被害

数週間で地下鉄40駅以上が破壊行為の被害に遭っており、地下鉄を運営するMTR Corporationは「我が社はとてつもない困難に直面している。従業員は乗客への影響を最小限に減らすため設備の復旧に最大限の努力をしている」との公開レターを発表しました。

・ジョシュア・ウォンが再び逮捕

昨日、雨傘革命の元学生リーダー黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏がドイツとアメリカで講演をおこなうため香港国際空港を訪れたところで再び警察に逮捕されました。逮捕理由は「保釈条件違反」とされていますが、本人はドイツとアメリカへの渡航について裁判所から承認を得ていたことを主張しています。

・女性団体会長がデモ参加者は他者の人権を侵害していると批判

香港の女性団体「香港各界婦女総合協進会」のパンジー会長が、「過激な抗議者が人権を語って他者の安全などの人権を侵害している。抗議者は香港市民全体を代表していない。香港人は人種的、文化的、社会的に中国人であるため、香港よりも中国の主権を尊重すべきだ」とコメント。パンジー会長は明日スイスでおこなわれる国際連合人権理事会に参加し、香港政府による抗議者の扱いについて擁護するとしています。

・週末に発生したデモ関連情報
7日(土):空港と市内を結ぶ交通機関を麻痺させる抗議活動が計画されていましたが、警察がバスの発車地点で身分証や荷物などの検査を徹底し阻止しました。また、各地の地下鉄駅で破壊行為があり、沙田駅ではデモ隊と警察が激しく衝突。少なくとも20名が逮捕され、19名が病院に搬送されました。

8日(日):米議会に「香港人権・民主主義法案(香港の自治や自由を損なった当局者らに米国が制裁を科す内容)」の可決を呼びかけるデモ行進に数万人が参加。その後、デモ参加者の一部は中環(セントラル)、金鐘(アドミラルティ)、湾仔(ワンチャイ)などの道路にバリケードを作り封鎖したり、地下鉄駅の入り口で火をたく、駅の設備を破壊するなどの行為もみられました。