政府が生活支援を発表 本日のデモ関連ニュース

更新日:2019年08月16日
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売上ダウン

デモ影響が高まる中、香港政府は緊急の生活支援策として各世帯に電気料金補助の名目で2,000香港ドル(約27,000円)を支給すると発表しましたが、専門家は景気回復に効果は期待できないと分析しています。ホテル業界では売上が低下しており特に中国人宿泊者の減少が顕著であるようです。

香港政府が昨日発表した生活支援策は総額191億香港ドル規模であり、270万世帯への電気料金補助2,000香港ドルのほか、幼稚園から高校までの子供約90万人に2,500香港ドル、定収入世帯の家賃援助、所得税の免税措置拡大などもあり景気回復を狙いとしています。しかし、多くの専門家や政治家が効果を疑問視しており、民主派の林卓廷氏は「経済の問題ではなく政治の問題だろ!政治の問題を解決すれば経済は回復する」と批判しました。親中派の郭偉強氏も「市民の不満は政治にあり、効果はあまり期待できない」とコメントしましたが、同じく親中派の陳恒鑌氏は「政府が市民の要求に前向きに対応していると示せている」として支援策を歓迎しました。一方、デモ参加者からは「支援策を受けてもデモ参加の意志は変わらない」、「政府はデモの5つの要求には何も応えていない」、「アメに見せかけた銃弾に騙されることはない」などの声が上がっています。ING中華圏の経済学者Iris Pang氏は「2019年後半は不景気になることは間違いないだろう。支援策は景気悪化を防ぐには十分ではない。また、若者が求めているのは自分たちの将来への希望だ」とコメントしました。

デモの影響はホテル業界に大きな打撃となっています。観光業に深く関係している姚思榮議員は、「ホテル業界の売上が低下しており、50パーセントも低下しているところがある。中国人宿泊者は通常80パーセントを占めているが減少が顕著。ホテル利用率は、2019年前半は平均90パーセントだったが、30パーセント以上低下しそうだ」とコメントしました。ホリデイ・イン、クラウンプラザなど複数のブランドでホテル運営をするインターコンチネンタルホテルズは、「中国からの出張者が減った。7月末から株価が10パーセント下落した」としており、フォーシーズンズホテルを所有する新鴻基不動産やグランドハイアット香港を運営する新世界発展も「7月から株価が20パーセント下落した」としています。ホテル宿泊代金も安くなっており、ヒルトン・ホテル社が展開するコンラッド・ホテルの週末宿泊代金は現在1,530香港ドル(約20,700円)で、2ヶ月前より40パーセント以上安くなったとのことです。マリオット・インターナショナルやシャングリ・ラ・アジアでも大きな割引がおこなわれているようです。中国人からは香港訪問を心配する声が上がっており、中国の武漢大学学生(20歳)は「カナダから香港で途中降機する便で中国に帰るが、暴力に遭わないか心配です」。香港で永住権取得を検討していた中国人(23歳)は「危険だと思うので永住権申請を延期する」と話したようです。