行政長官「国家主権への挑戦」と発言。デモ関連ニュース

更新日:2019年08月06日
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白服と黒服

昨日、香港では大規模ストライキと7か所での抗議集会がおこなわれ、香港国際空港では200便以上のフライトが欠航し、地下鉄MTRは多くの路線で一時運行停止、主要道路も封鎖されるなど交通機関に大きな影響が出ました。集会の後には各地の警察署をデモ隊が包囲し、デモ隊と警官隊との衝突が発生。また、黒服を着用するデモ隊に対して、白服や青服の集団が現れ衝突が発生しました。キャリー・ラム行政長官も記者会見を行い「国家の主権に挑戦する行為だ」と発言しましたが、火に油を注ぐ発言であるとの分析もあります。

・地下鉄デモや大規模ストライキの結果

昨日、デモ隊による地下鉄MTRの運行妨害は朝7時30分頃から始まり、すべての路線に影響があり、運行が再開したのは午後12時45分頃でした。地下鉄利用者がデモ隊に怒りをぶつける姿が見られた一方、屯門(テュンムン)では、運転手や地下鉄利用者にハンバーガーを配りながらデモ参加者が謝罪する姿も見られました。ストライキには多くの業界からの参加者がおり、航空業界ではパイロット、フライトアテンダント、航空管制官、グランドスタッフなど少なくとも2,000名がシックリーブ(病欠)を取得したことが香港メディアにより伝えられました。なお本日はストライキはなく、各店舗や交通機関は通常通りとなっています。

・黒服(デモ隊)と白服が衝突

北角(ノースポイント)の主要道路「英皇道(King’s Road)」では、白服を着用し長い棒を持った約30名が現れ黒服のデモ隊を攻撃しましたが、黒服のデモ隊は傘を投げつけるなどして抵抗し、白服集団を撃退したようです。一方、荃湾(チュンワン)でも白服や青服を着用し木の棒や鋭利な凶器を持った数十名の集団が黒服のデモ隊を攻撃し、少なくとも4名が負傷したとのことです。

・キャリーラム行政長官が記者会見

キャリー・ラム行政長官は2週間ぶりとなる記者会見をおこない「国家の主権に挑戦する行為だ」と発言し、デモ隊の要求(辞任、警察暴力の個別調査など)に応える意志は示しませんでした。香港大学の政治学者である陣祖為教授は「キャリー・ラム氏の発言は火に油を注ぐような発言。デモ参加者と警察の衝突がさらに強まり、死者や重傷者が出るのが心配だ。また、キャリー・ラム氏は、問題はデモ参加者にあり自分の統治能力の問題ではないとアピールしているようだ」と分析しています。香港メディアSCMPからインタビューを受けた大学生からは「キャリー・ラム氏は、ただ非難を繰り返す再生機のようだ。命のない物への損害は非難するのに、人間への武力行使には気にも留めない」との声が上がっていました。

・中国国旗と香港旗の掲揚式が中止

警察発表によると、湾仔金紫荊廣場で毎朝おこなわれている中国国旗と香港旗の掲揚式が保安上の理由により中止されました。理由は8月3日~5日の3日間続いたデモや暴力行為、ストライキ、また、3日と5日に尖沙咀(チムサーチョイ)フェリー乗り場にある中国国旗が海に捨てられたことであるとされています。

なお6月9日から昨日までに、違法集会、暴動、警察への暴行等の罪で逮捕者は420名以上となっており、警察は少なくとも催涙弾1,000発、ゴム弾160発、スポンジ弾150発を使用したことを明らかにしています。お出かけの際はデモ情報に十分ご注意ください。