無差別襲撃で6名逮捕 警察はマフィア共謀を否定

更新日:2019年07月23日
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ユンロン

21日の夜に元朗(ユンロン)駅で100名以上の白服集団が無差別に市民を襲撃し45名が負傷した事件に関して、マフィアを含む6名が違法集会の罪で逮捕されました。警察がすぐに事件現場に駆け付けなかったためマフィアと共謀していると憶測が飛び交っていますが警察は否定しています。白服集団との交流が疑われる親中派議員の何君堯氏は「白服集団は自分たちの家を守ろうとしただけだ」などと発言。また、中国の軍事評論家は「必要であれば、人民解放軍の派遣もありうる」と発言したことから香港メディアのニュースで大きく取り上げられています。

21日の元朗(ユンロン)駅での無差別襲撃事件は香港メディア「on.cc東網」のYoutubeでも配信されています。駅構内や駅周辺で凶器を振り回し、黒服のデモ参加者、地元メディア記者、妊婦などが襲撃を受けた様子がありますので、閲覧の際はご注意ください。

https://www.youtube.com/watch?v=EdtKBq1cV2w

今回の事件での逮捕者6名は24歳~54歳で、犯罪組織「三合会」の流派の一つ「14K」と「和勝和」のメンバー、運転手、工事作業員などであると報じられています。警視正のチャン氏は「警察は監視カメラやネット動画などから容疑者とみられる複数の人物を特定した。暴力の動機は不明だが捜索を続ける」と話しています。

警察がマフィアと共謀して事件現場への到着を故意に遅らせたという憶測については、香港警察の盧偉聰(ステファン・ロー)本部長が否定しており、「香港島でのデモ対応や放火事件の対応などで人手不足となっていた。通報を受けて7分後に警官2名が現場に到着したが、装備をおこなっていなかったため撤収し、応援部隊が現場に到着するまで35分かかった」と説明しました。また、キャリー・ラム行政長官も「政府や警察が暴力団と共謀しているというのは根拠のない言いがかり」とコメントしました。

親中派議員の何君堯氏は事件当日、元朗エリア内で白い服装の人たちと握手し、サムズアップ(親指を立てるジェスチャー)をするなどの様子が動画でネット拡散しました。何君堯氏は事件発生の約45分前に白服の知り合いと会ったことを認め、「彼らの地元を守る精神に対してサムズアップした。夕食帰りにたまたま出会ったので、暴力沙汰を起こしたということは家に着いてから知った」と説明し、「もし黒服の暴徒が元朗にやってきたら追い払いたいとは聞いていた。白服集団は自分たちの家を守ろうとしただけだ。罪人は許されてもよいのでは。」などの発言をしました。事件の翌日、何君堯氏の事務所前では約100名の市民が集まり抗議活動をし、ガラスの壁がすべて割られるなどの被害が発生しました。

中国大陸に住む有名な軍事評論家の岳剛氏は、「人民解放軍(中国の軍隊)は広東省で暴力的な状況を想定した演習をおこなっている。必要に応じて香港へ軍隊を派遣できる」と発言。また、中国版ツイッターと言われる微博(ウェイボー)では、中国共産党系メディア環球時報(Global Times)総編集長の胡錫進氏が「もし解放軍が香港の情勢安定のために香港に行ったとしたら、香港の治安上には有利だろうが、香港の世論はきっと受け付けないだろう。骨折り損のくたびれ儲けだ」とつぶやいています。