貿易戦争やデモで小売業低迷、店舗賃料下落

更新日:2019年07月09日
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賃料下落

米中貿易戦争や大規模デモの影響により香港の小売業の売上が低迷、店舗物件の賃料も下落しています。不動産業界の専門家は2019年後半まではこのような状況が続くと分析しています。

不動産サービス大手のSavills(サヴィルズ)は、「2019年4~6月の香港内の主要ショッピング街の店舗賃料は1~3月と比べて1.2%低下している。中環(セントラル)では3.8%も低下した。小売業は引き続き米中貿易戦争にも影響されるだろう」と発表。

不動産サービス会社JLLのJeanette Chan氏は「デモ発生時は、銅鑼湾、金鐘、中環での買い物が困難となり店舗への影響は大きかったと報告を受けている。賃料に関して、2019年後半には主要ショッピングエリアの路面物件が5~10%低下するだろう。一方、ショッピングモールでは最大5%上昇するかもしれない」と話しました。

不動産会社Midland(美聯工商舖)のCEO黄漢成氏は「逃亡犯条例の改正案は社会を引き裂き、香港人の購買意欲を失わせた。デモは銅鑼湾、湾仔、尖沙咀などの観光エリアでもおこなわれており、レストランや小売店が最も影響を受けている。中国人旅行客も香港内でのデモが激しいことは理解しており、旅行客らが食事の場所を選ぶ際にこれらのエリアを除外する傾向があるため、必然的に売上が悪くなっている。店舗賃料がすぐに下がることはなさそうだが、各不動産オーナーの話し合いにより5~10%くらい下げられる可能性がある」と解説。また、今後の小売業界の展望については、「今回のデモは若者が中心だ。夏休みに入り時間があるので9月くらいまでは続くだろう。クリスマスや新年には回復すると思うが、社会状況が改善されなければ来年も厳しい状況になるかもしれない」と話していました。

今後のデモや米中貿易戦争の動向には十分注意する必要がありそうです。