旺角暴動の幹部をドイツ政府が難民認定

更新日:2019年05月23日
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暴動

2016年に旺角(モンコック)で地元警察と衝突し、暴動罪などで起訴された香港の民主派団体「本土民主前線」の元幹部である黃台仰氏(25歳)ら2名が、ドイツ政府で難民申請をおこない認定されたことを世界中のメディアが報道しています。黃台仰氏らは香港での裁判の前に行方をくらましていましたが、2017年にドイツで難民申請をおこない2018年5月に承認されたようです。

黃台仰氏はウォール・ストリート・ジャーナルの取材に「逃犯条例(犯罪人引渡条例)の改正案を進める香港政府と外から戦うため、難民ステータスを明かすことを決意した」とコメント。黃氏はドイツのゲオルク・アウグスト大学ゲッティンゲンでドイツ語を学び、ドイツで天安門事件に関するセミナーを計画する活動なども続けていたようです。

香港中文大学でグローバル・スタディの講師を勤めるウィルソン・チャン氏はこの件に対して「海外コミュニティは、香港は反体制活動家を公平に裁けていないと判断している」とコメント。香港の親中国派政党、新民党の葉劉淑儀(レジーナ・イップ)氏は「ドイツ政府は、香港は公平な裁判ができないと疑っている」とコメントをしました。

ドイツは「申請者が人種、宗教、国籍、政治的意見、あるいは特定の社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫害を受けると判断した場合、難民に認定する。」としており世界の中でも難民の受け入れが多い国として知られています。ドイツの政策によると難民申請が承認されれば初回は3年の滞在が可能、その後の審査で市民権と同等の権利が得られることになっています。

香港政府がドイツ政府に黃台仰氏らの引渡しを要求するかどうかは現状では考えにくいと各専門家は予想しているようです。

なお黃台仰氏らが逮捕された旺角での暴動は、2016年の旧正月2月8日の夜、無許可で営業をおこなっていた屋台を取り締まる香港政府職員に反発する運動から始まり、警察部隊との争いで負傷者130人(警察90人、参加者35人、ジャーナリスト5人)となった事件です。香港に残り裁判を受けた別の主要メンバー梁天琦氏には禁錮6年の判決が下されました。