豚6000頭が香港で殺処分、アフリカ豚コレラに感染

更新日:2019年05月14日
LINEで送る
Pocket

アフリカ豚コレラ

5月10日、上水の食肉処理場の豚1頭から「アフリカ豚コレラウイルス」が検出され、香港政府は感染拡大防止のため同処理場の約6,000頭の豚の殺処分を開始しました。現在、荃湾(チュンワン)の食肉処理場も閉鎖されており、少なくとも19日までは食肉処理場からの豚が市場に出回ることはないようです。

アフリカ豚コレラは人間には感染しませんが、豚やイノシシに感染すると致死率が高い伝染病となります。有効なワクチンや治療法はなく、病気の症状が現れれば畜産業界への影響が甚大であると言われています。2018年8月にアジア初のアフリカ豚コレラウイルスが中国遼寧省の豚から検出され、2019年4月までに中国本土の31省・自治区・直轄市に広がり、100万頭以上の豚が殺処分されました。香港で感染が確認された豚は広州の農場から来た豚であったようです。

香港内で殺処分に反対する抗議活動もありましたが、上水の食肉処理場では現在までに約3,000頭以上の豚が殺処分され、打鼓嶺の埋立地に送られました。

香港の豚取引業協会(Pork Traders General Association)は、香港政府から市場価格に相当する補償金として2,000万香港ドル(約2億8,000万円)を受け取ることで合意したことを発表。1頭につき2,500~2,800香港ドル、最も高級な黒豚では5,000香港ドルに相当すると計算されました。それでも豚取引業協会からは「市民は豚を食べるのを躊躇するだろうし、売上が下がって価格が下がるだろう」と不安の声があがっています。

人体に影響がないとは言われていますが、香港政府の食物安全中心は「豚を食べる際は十分に熱するように」と忠告しています。

なお、日本にいる豚からアフリカ豚コレラウイルスが検出されたことはありませんが、4月2日に中国から日本国内に持ち込まれたソーセージから生きたアフリカ豚コレラウイルスが確認されています。農林水産省は4月22日から日本への肉製品の違法な持ち込みを厳しく検査すると発表しており、手荷物の中に申告のない肉製品などの畜産物が確認された場合は罰則の対象となりますのでご注意ください。