深刻な悩みを抱える香港の中高生たち

更新日:2016年04月27日
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自殺

香港小児科医学会が中高生1,685人を対象に、抱えている不安へのアンケートをおこなったところ、27%が6ヶ月以内に自殺やリストカットを考えたことがあり、63%が睡眠障害をわずらっているという結果となりました。

小児科医学会代表のリリアンさんは、約3割の中高生が自殺を考えていることは香港社会への重大な警告だと主張した上で、悩みの主な原因は勉強と家族にあるとしています。香港の学校の宿題量は膨大で、さらに塾通いということが一般的になっており、勉強漬けに悩む子供に対して親が向き合っていないという点が指摘されています。

これらの悩みに対して、学会側はカウンセラーを充実するなどして対策すべきだと主張していますが、中高生たちは専門家へ相談するよりもインターネットや友達の意見を聞いて解決したいと答えており、学会側と中高生側が考える問題解決手法に対するずれも生じています。

香港政府も今年3月末に、自殺防止委員会を設置しこの問題を重要視していますが、香港小児科医学会は役に立っていないとしており、より強固な対策が今後も必要となりそうです。